BOOK 「働くママ」の時間術 -馬場じむこ-
「働くママ」の時間術
馬場じむこ
日本実業出版社
人生には、何度かの「転機」があります。
女性にとって、大きな転機である「出産」のあとに役立つ
「幸せに働く68のヒント」を紹介しているのが本書です。
馬場じむこ 「なんでも経理かあさんの読書と育児」管理人
某企業にて、総務・労務・経理主任として勤務。書評ブロガーとしてさまざまなビジネス書で紹介され、「子育てーめんとの会」(川上徹也主催)の副会長をしているワーキングマザー。
→詳細なプロフィールはこちら
働くママはもちろん、これからママになりたい人、
また働くパパにもぴったりです。
なお、『「働くパパ」の時間術』という本書とは対になる本もあります。
両方を読んでみると、夫婦間での苦労や工夫がより分かち合えるでしょう。
・家から司令塔作戦(自宅にいても仕事を回せる仕組みを普段から作っておく)
・参加できないパーティにはお花を贈る
・スケジュール管理は時間よりタスク
・察せないパパには具体的に助けを求める
「仕事と家庭を両立する女性」の
ロールモデルとしてマスコミが紹介するのは、
たとえばIPOを実現した女性起業家だったり、
NO.1営業ウーマンであったり。
あまりにも偉大すぎ、まぶしすぎ、
「自分には無理」と感じる人もいるのではないでしょうか。
それに比べると、著者は普通の会社員。
でも、書評ブログを運営し、セミナーを主催する二児のママ。
やっぱり、「スゴママじゃん」とふてくされたくなりますが、
読んでみると、そのスゴママも自分と変わらない一人の女性でした。
キャリアに焦ったり、人間関係に悩んだりしながら
子供を育て、スキルを研鑽しているようです。
それに気づくだけでも、この本の価値があるように思いました。
とはいえ、中身も充実しています。
特筆すべきは、子供とのふれあい方、ママ友との付き合いやPTA役員のこなし方、
そしてパパ(夫)との付き合いにまで話がふくらんでいるところでしょう。
これは、時間術を紹介する他書にはない特徴です。
個人的に印象に残ったのは第5章。
パパとのつきあい方についてふれた章で、
「察せないパパには、具体的に助けを求めよう!」という項目です。
著者は、体調が悪いときに黙々と家事をしていたら、
ご主人に「機嫌が悪い」と誤解され、放っておかれたそうです。
男女のすれ違い「ある、ある」ネタ。
やっぱり、男性は〝察せない〟んですね。
ライフステージが変わるのは何も出産だけではありません。
誰にでも、必ずある環境の変化。
そのとき、「仕事」とどう向き合うかについて考えるきっかけにもなります。
第1章 お迎えは待ってはくれない!
必ず定時に帰るための仕事術
第2章 ラクして成果を出すコツは、「やらないこと」を作ること
「やらなくていいこと」をしないこと
第3章 子育て中の自分をあきらめないための「自分時間」の作り方
……働くママのスキルアップと自分磨きのコツ
第4章 働くママに必須!
スマホ、手帳で時間と情報をシンプル管理!
第5章 パパを見方につければ、
自分の時間も大きく増える
第6章 避けては通れないママ友づきあいと
働きながらPTA・役員をするコツ
第7章 うまくいかなくても、あなたのせいじゃない!
……悩みの多い今を幸せに過ごすココとの持ち方
その他の記事
-
起業家インタビュー03 クロスハーツ 上野みなこ 氏 2009.2.1
「普段の生活」からテーマを発掘ユニークな保冷材を販売する 金融業界でキャリアを積んだのち、未知の世界で起業した上野みなこ氏。 様々なことを乗り越えつつ、保冷材に新しい可能性を探ってきた経験から、 起業への思いを語っていた…
-
[基本のビジネスマナー] 名前を呼ばれたら相手を見て「はい」と返事する
作業に集中しているときに上司に呼ばれると…
-
[あの人の言葉]堀場雅夫さん
自ら仕事を作り上げていく勇気と努力が必要。
-
[基本のビジネスマナー] 始業前
スタートダッシュを決めるには、事前準備が必要です。
-
差別化塾02 小ロット生産で「選ぶ楽しみ」を提供 メーカーズシャツ鎌倉
小ロット生産のメリットは、
経営を圧迫する在庫を抱えずに済むというところ。